HOME > 将来の空気の味

将来の空気の味

このカテゴリーのタイトル一覧を表示する »

2004年12月07日

雁がね堤

 富士川橋を渡るとき、水神様の手前に大きな突堤が出来掛けているのに気がついた。
 あれ雁がね堤の内ににさらに堤防?季節外れの大雨のせいで少し崩れ掛けていた其の堤防は僕にはとてもグロテスクに見えた、小学校の頃よく教わった雁がね堤の古き良きテクノロジー、あんなに誇らしげに雄弁に子供に語るくせに、其の反対の手で、それを台無しにする様な事をやっている。
 そんな事やってるから、子供たちから精気がなくなるんだよ。すばらしい物と教えるのなら、大事にしなきゃ。嘘の付き方を教えてる様なもん。
 僕の勘違いかもしれませんよ、全く違う工事をしているだけかもしれないですよ。そうであるなら僕の恥なんか書き捨てで、両手放しで歓迎します。マジで。

2004年12月06日

あしなが

 僕は今故郷に済んでいます。
 子供の頃部屋の窓から眺めていた山々は、もっとずっと遠くにあると思っていました。自動車に乗るようになって、すぐにそこ迄行けるようになりましたが、認識として遠くは遠くでした。其の山々に遮られた向こう側にある街街には、国道や高速道路、電車でしか繋がっていなく、すごく遠いのです。
 自転車でその山々に行くようになったのは最近です。子供の頃遊びに行ったとき、そこは電車を降りて徒歩で何時間も歩き、とても遠方にある農村だったが、認識力の成熟した今ではほんの隣の自治体だと理解出来、見え方も変わる。
 工業都市であるので当時から大きな建物や渋滞には慣れていましたが、そこに隣り合わせてこんなにも豊かな所が潜んでいるとは。また、潜んでいたからこそ、豊かさを保てたのか。遠方にみえた山々は近く豊かで、其の向こうの町に続く道を抱いていて。自分の足はそこにたどり着き、越える事ができます。自転車はそれを加速します。 
 今見る山々には、其の頂からの展望する山々にまで意識が広がります。
 僕は最近ようやく遅ればせながら、自分が大人に成った事を感じている。

2004年11月09日

リユースするのは枯れた製品で

 冷蔵庫のカタログをじっくり見た事が在りますか。広告なんかでも結構書いてある事も在りますが、年間の電気代とか消費電力(一日あたりでも同じ)がほぼ確実に書いてあります。
結構びっくりしたんですが、大きな冷蔵庫(4〜6ドア辺り)と小さなの(1〜3ドア辺り)で消費電力の逆転現象が起きてるんですね。そうなんです小さい方が電気食うんです。なんか普段の感覚と食い違ってますよね。ここが落とし穴なんです、なんでそんな事に成るのって思いますか。
 一つには、冷蔵庫の効率って云うのは内容物まで含めた蓄熱量(蓄冷量?)が多いほど電気を使って冷やす動作を頻繁に行わないで済む特徴が在ります。つけたり消したりを頻繁に繰り返すと電気をたくさん使うからです。暖まりにくく冷めにくい方が、手がかからない分お手軽という事です。
 そしてもう一つは、大きい方がお金がある人が購入するので高価にでき、そのために最新の技術が惜しげもなく投入される事も実は見逃せないのです。技術は進歩しているんですから当然効率は上がります。またそういう人はエコな考えも在るし、実際問題店頭で「省エネです、環境にも優しいのです」なんて奥さんのお腹を見ながら云われたらちょっと高くても買うでしょう。自分は子供を育てる有資格者だと思われたいですからね。
 で、つまり小さい冷蔵庫は元々効率悪いし貧乏人が買うもんだし、古い技術で作っときましょ安い国で。って感じなのかなぁと思わざるを得ません。でも今売ってるのはそのサイズで最新のものと云う事実は在るでしょう。
 ここからが本題なんですがね、ちょっと前に深夜番組でリユースの取り組みやってたんですよ。何かと云うと、要はリサイクルショップはみたいに修理したりそのままだったりして製品を其の物のまま再利用する事。分解して再度原料化する再資源化の意味でのリサイクルと言い分ける為の言葉ですね。再資源化は金掛かるしもったいないから途上国なんかでばんばんリユースしてもらおうって内容でした。
 物を大切にしようってもっともなんですが、基本的にこれはいかんでしょう。だって技術は進歩してるんですよ。電気代ベースで差額が出ちゃうくらい効率違うんですよ。せっかくエコな製品買った人の気持ちどうする気なのですか。売るための嘘ですか、そうなんでしょうね。
 其の番組の後半で、家電量販店でリユースに協力してもらっていると、其の量販店では客に選択肢として協力を申し出ていると、曰く
「リサイクル料も掛かりませんよ」
にゃんだとぉ。お前の店ではエコなんて環境に優しいなんてポップにも接客でも唱ってないんだろうな。じゃなきゃ嘘つきだぞ、リユースした場合は買い替えない方が環境に優しい旨伝えて売れよ。
 本当は、捨てる人がこれは効率がいいか悪いか考えて適宜選択すれば好いと思う。でもPCなんか古いのは絶対だめでしょ、使う人のストレスも溜まるし電気食う割に計算処理遅いし。
 なんで小さい冷蔵庫は短期間しか使わない学生なんかで、だめになるまで代々使い回すのが良いのではないかとそう思います。永く使う人は大きいのがいいと思います。んで古いのはさっさとリサイクル、生きていくための義務だと思って下さい。

2004年11月03日

紙おむつの環境性

昔どっかで読んだ、布おむつを洗う洗剤と電気、紙おむつ廃棄のCO2とかどっちが環境負荷高いのかね、と。
その時はその意見に納得した。確かに紙おむつを焼却処分するのはいくらでもないだろうと思った。
だけどそれはよく考えればちょっとおかしい。紙の原料は木材なんです。そのままにしておけばまだまだCO2を吸収できるのです。
紙おむつを使う事に拠る労力の軽減効果は知っていますから、使うのを止めろとかそういう事をいうのでは在りません。だけど根拠のない言い訳を云いながら誤摩化すのはやだなと。育児が落ち着いた方は勘定してみて下さい1日何枚何日間と、そしてその枚数分の環境負荷を背負う事に成る子供の残りの人生の年数を。
それでね、どっかで辻褄合わせしましょ。ご飯を残さず食べるとか、車の余計な荷物はこまめにおろすとか。方法はいっぱい在るんです。電球はできる限り蛍光灯に替えるとずいぶん違いますよ。
 ゆっくり積もってゆくんです、じわじわと。

Powered by Movable Type 3.34